Retriever Association of Japan
Working Testとは・・・
ヨーロッパでは、ガンドッグの競技会というのはいくつか種類があります。
狩猟のオンシーズンには【フィールドトライアル(FT)】というドッグスポーツが盛んに行われています。
レトリバー種向けののFTでは、競技中に撃ち落とされた獲物(キジ、うずら、鴨、ウサギ等)を素早くスマートに回収するパフォーマンスを採点されます。FTでの優勝経験、他条件を満たした犬が【Field Trial Champion】として登録され、犬舎のスタッドドッグとして繁殖犬利用が認められたり、血統書にも称号がつくヨーロッパ全土でもメジャーな競技です。(更に条件を満たせばInternational Field Trial Championにもなり得る)
ヘルスチェックはもちろんのこと、次世代につながるレトリバーとしての本能を満たす犬かどうかの素質を見るためにもガンドッグの競技というのは欠かせません。
FTの行えない狩猟のオフシーズンには、撃ち落とせる獲物の代わりにキャンバス地で出来た【ダミー】と呼ばれるものを獲物の代わりとして回収作業を評価するとして、【ガンドッグワーキングテスト(GWTs)】というドッグスポーツがあります。
ガンドッグスポーツの発祥地であるイギリスではレトリバーのWTを主催できるクラブだけでも全国で80程存在するほど、ポピュラーです。
競技内容はダミーを投げたり(マーキング)、事前に隠して置いたり(ブラインド)、競技会場の地形をうまく活かしたコース設定が組まれます。
ジャッジの指示によりハンドラーが犬を送り出し取りに行き、そのパフォーマンスの正確性を採点します。FTのオフシーズンにトレーニングを試す場として参加する方や、猟期に【Pickers up】のお仕事を任される有無関係なしに、多くの方が家庭犬であるレトリバーたちと共通の趣味を持つという意味でもたくさんの方に楽しまれている印象です。
競技のルールなどは、英国ケネルクラブのYEAR BOOKに掲載されており、これを元に行われています。イギリス以外のヨーロッパでも、この英国ケネルクラブで使用しているルールをもとに団体の立ち上げ、ルールが設けられていて、英国人のパネルジャッジを呼んで競技会の開催をする国も少なくないのです。
今やイギリス国内でもヨーロッパの代表選手を招集してのヨーロッパ大会が行われていたり、毎年ヨーロッパ内の代表チームが集められて行われるワーキングテストのヨーロッパ大会も存在します。
(IWT主催=International Working Test)